2017年3月27日月曜日

ドヒドイデ入り受けループ

■概要
ドヒドイデ入り受けループでレート2100を達成された方の構築記事を見てその強さを認識し、ドヒドイデを採用した受けループのテンプレを作ることを目指して構築した。
新環境ということで、まずは純粋に受け回しのみで勝つ受けループの可能性を探った。


・ラッキー@進化の輝石
325-*-62-*-157-71
地球投げ/毒毒/光の壁/卵産み

・ドヒドイデ@黒いヘドロ
157-*-224-73-163-55
熱湯/毒毒/黒い霧/自己再生

・テッカグヤ@食べ残し
203-108-162-127-121-90
ヘビーボンバー/大文字/宿り木の種/守る

・フシギバナ@フシギバナイト ※特性:葉緑素
187-*-138-121-127-103
187-*-182-143-147-103(メガ進化時)
ギガドレイン/ヘドロ爆弾/宿り木の種/光合成

・カバルドン@ゴツゴツメット ※特性:砂の力
215-132-187-*-93-67
地震/氷の牙/毒毒/怠ける

・ベトベトン@ラムの実
211-172-95-*-123-70
毒突き/しっぺ返し/追い討ち/眠る


■ラッキー@進化の輝石
325-*-62-*-157-71
地球投げ/毒毒/光の壁/卵産み

特殊全般を数値受けするために採用。

採用しないと常に択ゲーになってしまう炎Zウルガモスを安定して受けるために光の壁。
悪巧み霊獣ボルトロスへの抗力にもなる。
現環境でラッキーが明確に役割を持つ相手はこの2匹であるので、"受けループ"のラッキーがこの技を採用しないことは考えられないと思っている。
Zウルガモスを受けループの崩しに使う人は少なくなく、実際の対戦でウルガモスが選出された試合は6回あったが、急所+技外しをした1回以外はイージーウィンすることができた。
その他、ラッキーに対して役割集中を試みる相手にも楽に勝つことができた。

おおよそ予想通りではあったが、現状のラッキーは上記の2匹+一戦級でない特殊アタッカーにしか役割を持てず、今までこのポケモンを使ったどのシーズンよりも選出率が低かったように感じた。


■ドヒドイデ@黒いヘドロ
157-*-224-73-163-55
熱湯/毒毒/黒い霧/自己再生

耐性、特性が優秀でありながら地面タイプが弱点であること、あと一歩数値が足りないことから、ガブリアス、メガガルーラ、メガリザードンX、メガボーマンダ等の主要な物理アタッカーを受けられず、メガヤドランのような受け回し構築の主たる物理受けにはなり得ないながらも、他のポケモンではカバーしにくい特定の相手に異様な強さを持っており、今後の受けループには外せない駒であると感じさせるポケモン。

技構成は、熱湯、黒い霧、自己再生まで確定であると考えており、残り一枠には、見かけの相性を覆してワンキルされることがほとんどなく、交代のみで体力を回復できるというこのポケモンの性質上、対面から積極的に状態異常を入れていきたいと考え、毒毒を採用した。

持ち物の黒いヘドロは黒い霧→自己再生の動きで対処できる範囲を広げるのに役立ち、居座りの多いこのポケモンに一番マッチしている持ち物であると感じた。

備忘のためにドヒドイデが他のポケモンと比べて優れている点を記載しておく。

・ミミッキュに対して、呪い痛み分け型まで含めて強い
・バシャーモに対して、草Z、積みバトン型まで含めて強い
・従来の受けループでは受けることが難しかった、物理Z持ちゲッコウガ、フェローチェに強い
・従来の受けループでは処理が怪しかったメガハッサムに対し、蜻蛉返りに対するアドバンテージのロスの回避、積まれた場合の対処を含めてワンストップで対策できる
・メガリザードンYにある程度強く、Xにも弱くないので、メガ進化の択を気にせずにリザードンに対して行動できる
・居座り展開ポケモンに対して自然に強くなれる(特にイーブイバトン、ピクシー、身代り瞑想スイクン、不意に現れる謎の積み+身代りor眠るポケモンに対して強くなれる)

ヒドイデがドヒドイデに進化した際にHPの種族値が上がらないのは、このままでは強すぎると判断した製作サイドが、発売直前で種族値を訂正したためと思えてならない。


■テッカグヤ@食べ残し
203-108-162-127-121-90
ヘビーボンバー/大文字/宿り木の種/守る

この枠には竜の一貫を切ることと、マンムーの相手をすることを求めていたが、カプ・テテフに強く、ドリュウズ、カミツルギ、甘く見ていたギルガルドの相手もできるため、エアームドではなくこのポケモンを採用した。
毒を採用せずに後続負担の乏しい守るエアームドの性能に疑問を感じており、このポケモンのほうがより自然に守るを搭載できることも採用のポイントとなった。

技構成は役割対象に確実な遂行をするために最も優れていると考えている宿り木の種+守るを採用。
鋼技は耐久に振っていないカプ・テテフをワンキルするためにヘビーボンバー。
145-95くらいのカプ・テテフならばA108でも倒せるが、175-116のようなカプ・テテフはA121あっても倒せないのでA下降のデメリットは小さいと考えている。
火炎放射ではなく大文字なのは、ブレードフォルムのギルガルドをワンキルするためと、ドリュウズを大文字+ラッキーの地球投げorドヒドイデの熱湯で落とすため。

このポケモンのイメージは、ニュートラルな数値の高さに、エアームドとグライオンの性能を4割くらい加えたような感じ。
エアームドとは違い特殊方面もある程度の耐久があるので、火を吐くボーマンダと出会った時に致命打に至らなかったり、ラッキーを絡めず特殊を耐性のみで受ける選出ができる点が素晴らしく、また、炎技を覚えるため、ドリュウズ、ルカリオ、ナットレイといった鋼タイプに対し、グライオンと同程度の役割遂行ができる。
これにより構築全体での選出の対応力が上がり、相手の選出に依存しない、広く浅い対応が可能となる。

欠点としては、回復手段が宿り木の種と食べ残しであるため、ステルスロックを撒かれた場合に十分に回復できずサイクル負けすること、役割収集や過負担に弱いことが挙げられる。
ステルスロックを撒く相手に対しては釣り出しによる削りを防ぐために、無理にでも毒を入れておくことでケアしたい。


■フシギバナ@フシギバナイト ※特性:葉緑素
187-*-138-121-127-103
187-*-182-143-147-103(メガ進化時)
ギガドレイン/ヘドロ爆弾/宿り木の種/光合成

・C161カプ・レヒレの塩水  威力130時 40,41,41,42,42,42,43,43,44,45,45,45,46,46,47,48
ガーディアン・デ・アローラ+塩水を14/16の乱数で耐える

穴埋めとメガ枠として採用。

ギャラドスに遂行するためのギガドレイン。
ジャローダ、キノガッサに遂行するためのヘドロ爆弾。
宿り木の種はHPを温存しながら相手を倒せて、有利対面で後続に一貫する技として採用。
他に素眠りスイクンの処理にも使う。

使う機会はなかったが、相手のリザードンYを上から殴るために特性は葉緑素を選択した。

テッカグヤ同様、耐性とそこそこの数値を活かして物理、特殊両方へ曖昧に役割を持てるので、選出の対応力が上がる点は便利だった。
反面、ギリギリの耐久でやりくりしているポケモンなので、半分削られなくて安心していたところにZ技を撃たれて死んだり、受けだし後に回復技を撃たざるを得なくて相手に負担を掛けられなかったりと、HP管理が難しいポケモンでもあった。


■カバルドン@ゴツゴツメット ※特性:砂の力
215-132-187-*-93-67
地震/氷の牙/毒毒/怠ける

ガルーラにある程度安定し、電気の一貫が切れ、ドヒドイデと同居した場合にヤドランで処理したい相手の多く(ボーマンダ、メタグロス、リザードン、霊獣ランドロス、物理ルカリオ、テラキオン)に役割を持てるポケモン。

メガリザードンXのA+2逆鱗を耐えるためHBに振り切った。

技構成は地震、怠けるを確定として、対身代わり持ちボーマンダを考えて氷の牙、後続へ一貫して負担を掛けられる毒毒を採用。

砂によってフシギバナの光合成が阻害されて不便を感じる場面が多かったので特性は砂の力を選択した。

ドヒドイデとヤドランが同居した構築を使っていたときに電気の一貫を切る必要性を感じ採用したポケモンであったが、電気タイプ自体にそれほど強いわけではなく、不用意に撃ち合って状態異常を貰ってしまうとその後本来の役割遂行に支障が出ることがあり、受け回しメインの構築でこのポケモンが採用にくい理由が見えた気がした。


■ベトベトン@ラムの実
211-171-95-*-123-70
毒突き/しっぺ返し/追い討ち/眠る

・追い討ち→167-100メガゲンガー 交代際補正込み 156〜186(93.4%〜111.3%) 乱数1発(62.5%)

ゲンガー処理枠。
フシギバナの光合成との兼ね合いとバンギラスを使っていた時に、ゲンガーの気合玉を避けてしまったばかりに砂が切れて次のターン気合玉で殺されるという経験をしたことからベトベトンを採用した。

技構成は、採用コンセプトである追い打ちは確定。
汎用性を考え叩き落とすを採用したかったが、最大の役割対象であるメガゲンガーとの対面で、相手が居座る場面で必要になってくると考え、最大打点となるしっぺ返しを採用した。
毒づきは主にカプ・テテフ撃つ技であるが、交代際に撃つことで毒手と合わせて51%の確率で毒を入れられるのもおいしい。
眠るは明確に必要となる技ではないが、サイクルで消耗したときのリカバリーと少々の積ませ要素を期待して採用した。

シーズン序盤はゲンガーを低評価する声が多かったように感じたため、ゲンガー以外のポケモンにほぼ役割が持てないポケモンを入れてまで対策するより、ゲンガーに圧力をかけつつ汎用性のあるミミッキュを入れようか悩んだが、最後までこのポケモンを使っていた。

実際の対戦でゲンガー入りの構築とマッチングした試合は13試合、そのうち勝った試合は7試合だった。
また、ゲンガーが選出された試合は5試合、そのうち勝った試合は4試合だった(負けた1試合もゲンガーの処理には成功した)。
この結果から、対ゲンガー性能は申し分ないが、むしろゲンガーを選出しない相手のほうが多く、ベトベトンが腐って負けにつながる試合が多いように感じた。
特にゲンガーとリザードンが同居する構築は、ゲンガー相手にベトベトン選出を縛られた状態で、リザードンのメガ進化択を含めた6匹を残り2匹でカバーしなければならず、非常に苦しかった。
その点を考慮するとリザードンへの抗力となり、ゲンガーが選出されなかった場合に腐りにくいバンギラスの方が合っていたかもしれない。


■結果

第7世代レーティングバトル シーズン2 バトルスポットシングル
最高レート:2028
75戦53勝22敗(勝率70.6%)
メインロム:1866→2028 44戦29勝15敗(勝率66.0%)
サブロム:1595→1864 29戦24勝5敗(勝率82.8%)



1900帯でまあまあ停滞した後とりあえず2000に乗せて終わった。
今回は2つのロムを使って同じ構築でほぼ初期レートから2000帯まで上げることができた。
時間があればまだ上げられたとは思うが、2100までいけたかと問われると怪しいものを感じる。


■総評

単体でよく負けた印象のある相手は、カプ・テテフ、ボーマンダ、ギルガルド。
カプ・テテフは受けループに強くない型が多かったのか、低レート帯ではあまり選出されず、軽視したほうが勝てる印象だったが、レートが高くなるにつれ受けループに刺さる型が増えていったように感じた。
ボーマンダは特殊型が辛く、選出に余裕があるときはテッカグヤorカバルドン+ドヒドイデの2対でみるようにしていたが、ドヒドイデすらハイパーボイス→流星群の動きで倒されてしまうので対処が難しく、今後の課題であると感じた。
上記の2匹はステルスロックを絡められるとさらに辛くなる。
ギルガルドは個体数が少ないだろうと軽視していたため構築的にもともと薄かったのだが、特殊ゴーストZ型をテッカグヤで対処した後にボーマンダを投げられて役割集中的に崩されることがあった。

構築単位でルカリオが非常に厳しいが、相手が下手すぎてルカリオを出されて負けることは一度もなかった。
同様に無対策なオニゴーリ入りとは2回当たり1勝1敗だった。
無対策でもテッカグヤがたくさん動いて普通に勝ってしまった。
受けループミラーについても無考慮であるが、相手が初心者だったのか何故か4戦全勝だった。
呪い痛みわけミミッキュについては3回当たり、2勝1敗。
1敗についてもフシギバナでヘドロ爆弾を押していれば落とせてたのにギガドレインを押してしまったことが原因で倒せなかったというものなので、それほど対策せずともこの型のミミッキュに絶望的に負けることはないと感じられた。

その他ではエスパーの一貫が気になった。
ドヒドイデ+フシギバナの選出をすることも多く、相手の選出を確認して雑に扱っていい場合でも、カプ・テテフに対してはワンパンされてしまって動かしようがないという場面が多く、不便に感じた。

また、宿り木の種を採用したポケモンが2匹いるが、宿り木の種は状態異常技とは違い交代で解除されてしまうのでサイクルの度に打たなければならず、相手が居座るターンが短いほど相対的にアド損となり、外しの機会も増えるのが弱いと感じた。

今シーズンを通してこの構築を使っていて、構築全体で絶対に勝てない相手はあまりいないが、お互い3匹の選出を決定したときに対処できない型のポケモンがいたら負け、そうでなければ勝ちというように、プレイング外で勝敗がつくことが多いように感じた。

ポケモンというゲームは構築と育成というゲームするための準備段階の比重が大きく、カジュアルにプレイするにはこれをなるべく小さくするために、少ない個体ストックで用意でき、1シーズンを通して使える構築を組むことが最善となるが、それではレート2100到達すら難しいことを再確認した。



メインロム1900しかないのにサブロム作り始めた挙句、最終日前の3連休予定埋めて潜れなくなるのやめような@fer_poko