2015年10月1日木曜日

受けループver.2015February


供養。
今更書くでもないことだけど、かろうじて覚えてるうちに当時考えていたことを書き留めておこうと思った。


■構築の成り立ち

メガヤドランを強いヤドランとして採用した受けループを組もうという考えからスタート。
全体としてメガゲンガーに弱い駒を入れないことと、後のスタンダードになり得る構築を目指して組んだ。
現プールでの受けループはラッキー、ヤドラン、ゲンガーから始まると個人的には思っている。


■ラッキー@進化の輝石
343-*-62-55-140-70
卵産み/地球投げ/サイコキネシス/電磁波

6世代では火力インフレした物理アタッカーに隙を見せることから、相対的に弱体化したように感じられるポケモンだが、やはり特殊攻撃全般を受けるのにこのポケモンに勝る駒はいないと感じた。

全ての型のゲッコウガを受けられるポケモンがいないので、物理ゲッコウガをラッキーで処理しなくてはいけなくなった場合に、ダストシュート連打に対し少しでも勝率が上がるようにHを伸ばした。

検討の余地がある4枠目の技には、メガゲンガーに少しでも抵抗できるようにサイコキネシスを採用した。

威張るの採用に関してだが、威張るを撃つ主な対象となるスイクン、ニンフィアは素眠りに追い込めば他で処理できるような構成、選出が無理なく取れるように構築してあるため必要なく、むしろスイクンによってラッキーの選出を強制されないことのほうが重要と考えている。(相手に特殊技を持つポケモンがスイクンしかいないのにラッキーを選出しなければならず選出が足りなくなってしまうことは頻繁に起こりうると感じる。)


■ヤドラン
201-*-163-121-114-51
201-*-240-151-114-51(メガ進化時)
熱湯/鉄壁/電磁波/怠ける

・A200ガブリアスの逆鱗 拘り鉢巻き込み 85~102(42.3%~50.7%) 乱数2発(13.83%)
・C222メガゲンガーのシャドーボール 176~210(87.6%~104.5%) 乱数1発(18.8%)
・C232メガリザードンYのソーラービーム 184~218(91.5%~108.5%) 乱数1発(50%)
・C155ゲッコウガの悪の波動 変幻自在 命の珠込み 159~190(79.1%~94.5%)
・麻痺状態のS200抜き

微妙に数値が足りず、242-113ならばA200鉢巻き逆鱗を確定2耐えするが、C222シャドーボールが31.25%の乱数になるトレードオフの状態。

強いヤドラン。
メガヤドランを使った受けループを組むに当たって、真っ先に思い付いたのが大幅なB種族値の上昇を利用して逆にDに厚くするという構成。
これにより、リザードン、ゲッコウガのほとんどの攻撃を耐えることができ、型によって処理を変えなければならず面倒なこれらのポケモンに対して、安定した行動が可能となった。
また、メガゲンガーの前でも1回の行動が保証される。
多くのプレイヤーが同時にこの構成を考えていたことに裏打ちされるように、その強さは今更言うまでもないが、メガ進化せず特殊相手にワンアクションし、再生力でHPを温存する動きが可能になったことは、立ち回りの選択肢を増やし、受けループの可能性を大きく広げるものだったと感じている。

技構成は今では最も一般的になっていると思われる4つ。
北大阪オフのときは少しでも毒羽マンダに抵抗できるように鉄壁→冷凍ビームだった。(が、結局それに当たった試合は負けたし、鉄壁がなかったために負けた試合もあったので、これは間違った選択だったと反省している。)

ヤドランで受けたいポケモンは、それがヤドランでありさえすれば受けられるということが多いので、メガ進化しない前提でのゲンガーと同時選出は躊躇うことなくする。


■ゲンガー@ゲンガナイト
165-*-80-150-98-178
165-*-100-190-118-200(メガ進化時)
シャドーボール/道連れ/滅びの歌/守る

スイクン、ピクシー、オニゴーリをはじめとする居座り型の展開ポケモンへの耐性、ガルーラへの耐性、ミラーへの対策を一体で引き受けられ、削れた相手を上から抜いていく使い方も可能な6世代受けループに必須と感じられる駒。

北大阪オフでは同ブロック内に受けループを使うとわかっている相手がいたため、勝ちやすいように守る→身代りで使用したが、オフのように対戦回数の少ない場合以外は守るでなければいけない。
それは、身代りの場合、素眠りに追い込んだスイクン、ニンフィアに対して滅びの歌を撃った後のターンで、前者では吠える、後者では音攻撃の身代り貫通によってHPを削られてしまうからである。
また、守るによってメガルカリオやメガゲンガーといった、素早さがゲンガー以上、メガゲンガー以下の相手と対面したとき安全にメガ進化できることも誤魔化し性能を向上させる。


■ヒードラン@食べ残し
193-*-127-157-166-103
マグマストーム/大地の力/毒々/守る

・マグマストーム→157-115メガクチート 156~186(99.4%~118.5%) 乱数1発(93.8%)
・C222メガゲンガーのシャドーボール+気合い玉 食べ残し1回込み 73.17%耐え

ハッサム、ナットレイに強く、ギルガルド、クチート、サーナイト、ニンフィアに勝ち得て、ゲンガーに弱くない鋼枠。

この枠がヒードランでなければいけない最も大きな理由はハッサムの処理にあったが、ハッサムはヤドランでも見れなくはないので、今考えてみるとヒードランである必要はなかった。
しかし、全ての型のクチートを後出しから受けることのできないこの構築(この構築だけでなく多くの受けループに言えることだが)においてクチートと合わせ、その周りの特殊ポケモンにも弱くない点は評価できると思う。


■ブリガロン@ゴツゴツメット
191-127-171-*-95-103
ウッドハンマー/宿り木の種/光合成/ドレインパンチ

ヤドランが受けられないマリルリ、ギャラドスを受け、草タイプの耐性によりキノガッサ、ナットレイとも戦え、特性によりゲンガーに無力ではないこの構築のゴツメ枠。

ゲンガーの滅びの歌に頼らなくても素眠りスイクン、ニンフィアを処理できるようにウッドハンマー。

このポケモンが受けたいポケモンは草タイプであれば他のポケモンでも受けられるため、この枠がブリガロンである理由はもっぱら特性と基礎火力でメジャーな素眠りポケモンを処理できるところにあると言ってもいいかもしれない。


■グライオン@毒々玉
177-140-159-*-108-115
地震/アクロバット/投げつける/守る

・地震→167-100メガゲンガー 158~188(94.6%~112.6%) 乱数1発(75%)
・地震→146-108メガルカリオ 150~176(102.7%~120.5%)
・C222メガゲンガーの祟り目 状態以上込み 151~178(85.3%~100.6%) 乱数1発 (6.3%)
・C238メガサーナイトのハイパーボイス 145~172(81.9%~97.2%)

構築の最後に入ってきたポケモン。
ここまでで辛いメガへラクロスと処理しようがないメガヤミラミを同時に見れるように投げつける+アクロバット。
当時はこのポケモンに対する評価が低く、グライオンである理由は上記の2体を処理でき、食べ残し、ゴツゴツメットが持てない中で弱い型にならないポケモンだからということだけだった。
そのためオフで12戦しても一度も選出しなかった。


■総評

当時はかなり完成度の高い構築だと思っていたが、今考えるとグロウパンチガルーラがとても怪しかったり(そもそもガルーラを受けようとすること自体が怪しいが)、採用理由が薄いポケモンがいたりで色々と再考の余地がある。

メガゲンガーはいくら考慮しようとも辛くないわけはないが、今のところ精神が荒むほどしばきあげられた記憶はないので、メガゲンガー殺害だけが使命なのに返り討ちにされ、みんなと仲良くサイクル活動もできないバンギラスくんのことは信用不可能と思って食わず嫌いしている。


■結果

2/7 第11回北大阪オフ 草ブロック8戦6勝2敗 グループ1位抜け
決勝トーナメント 4戦3勝1敗 3位

ちなみにORASが発売してから初めて対戦をしたのがこのオフだった。



BW2初期の受けループが長い期間ラキムドーバンギローブラティ@1だったり、BW2終期の受けループはラキグライムドーヤドランバンギガッサばかりだったように、受けループは全ての単体を相手できれば環境の流れによって大きく形を変えることなく長く使える構築と思っていたが、今のご時世そうはいかないらしい。
特に現在は、汎用性のあるポケモンがそのまま受けループ対策になっていたり(203ガルーラ、悪巧みオボンボルトロス、マグスト挑発ヒードランなど)、空いたワンウエポンで手軽に対策されてしまったり(地割れマンムー、滅びゲンガー)と"メタの変遷"ではなく"環境の変遷"に付き合わなければいけないらしく、受けループにとっては相変わらず向かい風が強まるばかりのようだ。